これまでの凍結保存液では、細胞を解凍すると死んでしまっていたり、生存していても増殖せずに徐々に死んでしまうことが散見されるようになってきていました。そこで現在の幅広い研究に対応できるように、「ラボバンカー」はDMSO濃度を10%に維持しながらも、高い凍結保護性能をもつ保存液になっています。これにより凍結に弱い細胞でも安心してディープフリーザーで凍結保存できるようになりました。
 また一般的に、これまで無血清タイプの凍結保存液は血清タイプよりも凍結保護性能が劣っていたため、使用できる細胞が限定的でした。「ラボバンカー」では無血清タイプが血清タイプと同等の高い性能をもっていますので、無血清タイプの凍結保存液が使用できる可能性が広がりました。
 
  1. 試薬の調製が不要ですので、細胞の保存が短時間で安価にできます。
  2. ディープフリーザーで急速に凍結保存できます。(長期保存可能)
  3. 融解後の細胞の生存率が良好で、すぐに増殖を始めます。
  4. 血清タイプと無血清タイプがあり、どちらも高い凍結保護性能を持っていますので、自由に使い分けができます。
  5. 凍結保護できる範囲がとても広いので、一般的な培養細胞から凍結に弱い細胞まで、凍結できる細胞の可能性が広がりました。
 
これまでに様々な細胞で凍結保存ができることが確認されています。(下部に保存例の画像がありますので、そちらもご覧ください。)
CEM
HOS
CHO
HUT78
COS7
Jurkat
E.coli(DH5a、BL21)
P3・NS-1/1・Ag4.1
HEK293
Raji
Hela
Sf9(血清培養、無血清培養)
HepG2
T cell hybridoma
HL60
WEHI-3
 
・簡易プロトコール版(哺乳類細胞)→PDF
・詳細プロトコール版(哺乳類細胞、昆虫細胞、バキュロウイルス、大腸菌)→PDF
 
 
商品名
血清の有無
商品コード
包装
価格
血清タイプ
BLB-1
100ml x 1本
14,000円
BLB-1S
20ml x 4本
14,000円
無血清タイプ
BLB-2
100ml x 1本
12,000円
BLB-2S
20ml x 4本
12,000円
   
●血清成分を含んでいます。
●10%DMSOを含んでいます。
●あらゆる細胞の保存に使用できます。

ラボバンカー1を使用した凍結保存例
 
広く使用されている細胞(COS7細胞、Hela細胞、Raji細胞)を凍結保存液(血清タイプ)で−80℃で1週間、凍結保存しました。解凍後に培養をして 、old type(これまでに販売されている製品、写真左側)とラボバンカー1(写真右側)に差が見られるか、観察をしました。 その結果ラボバンカー1は、old typeと同様に問題なく凍結解凍できました。
Old type
ラボバンカー1
COS7
cos7_old cos7_labo1
Hela
hela_old hela_labo1
Raji
raji_old raji_labo1
 
凍結に弱いことが広く知られているHL60細胞を、凍結保存液(血清タイプ)で−80℃で1週間、凍結保存しました。解凍後に培養をして 、old typeとラボバンカー1に差が見られるか観察しました。その結果、old typeとラボバンカー1は解凍直後の生存率はともに高い値となりましたが(棒グラフ)、培養をするとold typeでは死んでしまう細胞が多いため、全体としてなかなか増えませんでした(写真左側)。一方ラボバンカー1では死んでしまう細胞が少ないため、すぐに増えました(写真右側)。
 
●血清成分を全く含みません。
●アミノ酸、タンパク質成分を全く含んでおりません。
●10%DMSOを含みます。
●無血清培地で培養した細胞の凍結に最適です。

ラボバンカー2を使用した保存例
 
無血清培地で培養したHEK293細胞を凍結保存液(無血清タイプ)で−80℃で1週間、凍結保存しました。解凍後に培養をしてold type(無血清タイプ、写真左側)とラボバンカー2(写真右側)に差が見られるか、観察をしました。 その結果、old typeでは培養を続けると徐々に細胞が剥がれて凝集してしまうのに対して、ラボバンカー2では接着したまま増殖を始めました。
  Old type ラボバンカー2
解凍直後 hek_old_tyokugo hek_labo2_tyokugo
培養1日 hek_old_day1 hek_labo2_day1
培養2日 hek_old_day2 hek_labo2_day2
 
凍結に弱いことが広く知られているHL60細胞を、凍結保存液(無血清タイプ)で−80℃で1週間、凍結保存しました。解凍後に培養をして 、old typeとラボバンカー2に差が見られるか観察しました。その結果、old typeとラボバンカー2は解凍直後の生存率はともに高い値となりましたが(棒グラフ)、培養をするとold typeでは徐々に細胞が死んでしまい、培養4日目にはほとんど死んでしまいました(写真左側)。一方ラボバンカー2では死んでしまう細胞が少なく、すぐに増えました(写真右側)。
その他の凍結保存例(ラボバンカー2を推奨)
 
大腸菌DH5aを培養したLB培地と等量の凍結保存液(30%glycerolまたはラボバンカー2)を混合して75日間、-80℃で凍結保存しました。 解凍後、等量ずつLBプレートに播種して、コロニー数を比較しました。その結果、等量の30%glycerolで凍結したもの(左)とラボバンカー2で凍結したもの(右)に違いは見られませんでした。したがってラボバンカーは30%glycerolと同じように、大腸菌の保存に使えることが分かりました。
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IPTG誘導GSTプラスミドを導入した大腸菌BL21を凍結解凍を繰り返すことで大腸菌にストレスを与えた時に、IPTG誘導GSTタンパク質の発現量が小さくなるかを観察しました。その結果、BL21を50%ラボバンカー2で凍結融解を繰り返してもGSTの発現量の低下は観察されませんでした。
sonota_daicyoukin_photo2
 
バキュロウイルスは使用後のhigh titer stockの保存に苦慮することが多いです。 そこでバキュロウイルスのhigh titer stockを10倍に濃縮してラボバンカー2で懸濁して-80℃で凍結しました。それを6ヶ月後に解凍してtiterを測定しました。その結果、バキュロウイルスを6ヶ月間冷蔵保存したもの(測定前に10倍濃縮)はtiterが約1/5にまで減少してしまいましたが、ラボバンカー2で凍結したものはほとんど変化がありませんでした(左図)。また6ヶ月間の凍結期間中に凍結解凍を6回まで行ってみましたが、それによる影響はほとんど見られませんでした(右図)。
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